私のまなざしの先には、いつも「いのちに学ぶ」という姿勢を持った企業像があります。その精神を培ったのが、病院での勤務時代。最初は知識もなく、それでも患者様を通して経験を積み重ねることで、いのちとの関わりについて意識するようになりました。それからは文字どおり寝食も忘れて仕事に打ち込み、いのちと真摯に向き合い、学ぶことで、自分自身を高めてきました。そして、その経験をもっと発揮できる場所として、生命と健康に関わる企業を選んだのです。いま、トータル・メディカルサービスは新たな飛躍に向けて挑戦しています。企業は、ともすれば成長速度に合わせて、大切にしてきた企業像を見失いがちです。しかし企業のリーダーとして、「いのちに学ぶ」という姿勢を持ち続けている限り、患者様やお客様、そして地域や社会から存在価値のある企業として評価していただけると。いま、その決意を新たにしています。
株式会社トータル・メディカルサービス 代表取締役社長 大野繁樹
福岡県北九州市出身、1958年5月11日生まれ、西南学院大学卒、民間病院に勤務後、前身の(有)シー・エフ・ディに入社。98年に社名を(株)トータル・メディカルサービスに変更し、同年に「地域医療への貢献」をモットーに代表取締役社長に就任。趣味はジョギング、ゴルフ。
私が病院での勤務を経て、トータル・メディカルサービスに入社した当時は社員も3名ほど、事務所も狭く、机も置けない状態でした。
そんな中で営業として取引先の開拓に奔走し、企業としての礎を築いてきました。当社は、企業名に「メディカル」が付くように、主力は調剤薬局事業です。それだけに、薬剤師には、医療人としてだけでなく企業人としての自覚と誇りを持って働いてほしい。
そのための環境や制度を作り上げるのは、企業のリーダーとして責務だと思っています。病院での勤務経験で学んだ仕事に対する姿勢は、いまでも私の経営の指針となっています。薬剤師も日々の調剤と接客を通して、患者様から学ぶことが多いはず。知識や技術だけでなく「いのちに学ぶ」という姿勢を大切にしてほしいと思います。